お菓子とパンの共存の可能性 ブランド作りに~アルタナティブ古屋シェフにきく~

お菓子とパンの共存の可能性 ブランド作りに
「お菓子とパンの両立」をテーマに、日常使いできるお店を目指すパティスリー・ブーランジェリー・アルタナティブの古屋シェフにお話をうかがいました。

日常に上質さを。菓子とパンが相互の客層を呼び込む

特別な日のケーキを買いに来たお客様が、ここはパンも売っているんだと気づいて食事パンを買っていく、その逆もしかり。両方があることで、お互いの魅力を引き出せます。客層としては男女差なく幅広いお客様層に通っていただいています。意外に思われるかもしれませんが男性客も多いんですよ。男性の傾向として、気に入ったものを繰り返し選ぶ傾向があり、一度気に入っていただければ常連になっていただいているように思います。一方女性は新しい物への感度が高い方が多く、新しい商品にも興味をもっていただけるように思います。
お店のブランドや個性に欠かせない存在がパン

商品ラインナップとしてパンの商品はこのくらいまでというようなイメージがあり、売上構成だとパンは全体の10%前後です。それでも、パンは当店のブランドや個性づくりに欠かせない存在です。フランスの本場のお菓子やパンが楽しめる店ということが伝わっているのか、バゲットやカンパーニュなど大きな食事パンがよく出ます。そこは驚いた点です。食事パンは日常消費に向いているので、よりお客様が頻繁に来店しやすくなると思います。
パン屋さんが洋菓子を取り入れるならタルトがおすすめ

パン屋さんがパティスリーの要素を取り入れるなら、タルトのような構成力のあるお菓子をつくるのが有効だと思います。デニッシュをつくっているパン屋さんがあると思いますが、あえて、本格的なタルトを作りこんで売り出すと差別化につながると思います。タルトはパン屋さんで普段使っている材料で作れるので作ってみてはいかかでしょうか。当店は夏にタルトイベントを開催していて、生菓子を並べないかわりにショーケースをタルトで埋め尽くすんです。限定性があり、新たな取り組みを面白がってくれるお客様がおり、大きな反響がありました。
パンもお菓子も作れるが魅力で人材が集まる

当店はお菓子もパンも作っているので、お菓子もパンもどっちもやってみたいという志向の職人が集まります。双方の技術どちらも学べる環境であることが採用面でも魅力になっているように感じます。パン職人が菓子に触れる、菓子職人がパンを学ぶことで技術的な刺激と相互理解が生まれていると思います。

取材後記
お菓子とパンの領域は重なる部分が多く、取り入れられる部分も多いのだろうと感じました。その中でお店のブランドとしてどんな特徴を出すのか、何を強めるのかを考えることがお店のブランディングにつながるのかもしれませんね。
【取材&記事担当:加納】
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この記事を書いたライター

株式会社グロ―アップ編集部
加納 麻衣
インタビュー相手の魅力を発見するのが得意。
「どんな人にも物語がある!」をモットーに丁寧に伝えていきます。
小説を書くことが趣味
