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後継者が決まっているパン屋は、何が違うのか?

後継者が決まっているパン屋は、何が違うのか?

“引き継げる店”と“そうでない店”の決定的な差とは?

「引退したあと、お店はどうしますか?」

今回のアンケートでこの質問を投げかけたところ、後継者が決まっていると答えたパン屋さんは、実はごく少数でした。

多くの回答は、
・どうするか考えていない
・後継者を探す予定
・居ぬきで売りたい
・M&Aも選択肢としては気になる

といった、まだ途中段階にあります。

n=27

一方で、数は少ないものの「後継者がすでに決まっている」「引退後の生活設計まで見えている」という回答も存在しました。

では、そのパン屋さんたちは、ほかと何が違うのでしょうか。

アンケートの自由記述を丁寧に読み解くと、いくつかの共通点が浮かび上がってきました。

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引退の不安が少ない店ほど、人に頼る経営ができている

アンケートでは、後継者が決まっている、または準備が進んでいる人ほど「引退に対する不安が少ない」という傾向も見られました。

その理由は明確です。お店が“自分ひとりで回る構造”になっていないから。

自由記述には、「体調を崩しても大丈夫なようにスタッフを育てたい」
「自分がいなくても回る状態を目指している」といった言葉が並びます。

これは裏を返せば、後継者が決まっていない店ほど、
・判断
・技術
・人間関係
がオーナー一人に集中しがちだということ。

実際、中小企業庁の事業承継に関する公開資料でも、「属人化が進んでいる企業ほど、承継が進まない」という指摘も。

パン屋でも同じで、頼れる人がいる店ほど、引き継ぎの現実味が高まります。

「継ぎたいと思われる店」かどうかは、日々の姿勢で決まる

自由記述の中で、とても印象的だった声があります。
「継ぎたいと思ってもらえるようなお店にするために、どんなに忙しくても、しんどくても、仕事を楽しむことを大切にしている」
後継者が決まっているかどうかは、条件や制度だけの問題ではありません。
・この店で働き続けたいか
・この人の背中を見ていたいか
・この仕事を自分の人生にしてもいいと思えるか
そうした感情の積み重ねが、「引き継ぎたい」「託したい」につながっていきます。

アンケートからは、後継者がいる店ほど
・店の雰囲気
・働き方
・オーナーの姿勢
を大切にしていることが、言葉の端々から伝わってきました。

まとめ

今回のアンケートから見えてきたのは、後継者が決まっているパン屋さんが特別な仕組みや派手な対策をしているわけではないという事実です。

共通していたのは、
☑人を育てる意識を日常に組み込んでいる
☑店を“自分ひとりのもの”にしていない
☑働く姿そのものが、魅力として伝わっている
という、ごく地道な積み重ねでした。

引退や事業承継は、ある日突然決断するものではありません。
今日の働き方が、数年後の選択肢をつくっていく。アンケート結果は、そんなことを静かに教えてくれています。

「まだ先の話」と感じている方にこそ、この問いを一度、心の片隅に置いていただけたら幸いです。

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