BAKE PORT 職人のホンネ、アンケートを分析
パン屋さんの悩みや素朴な疑問をBAKE PORTの職人のホンネやアンケートで日々調査中!
今回はたくさんのパン屋さんからの回答や、意見が多かった2つのテーマを紙面で分析して大公開!
皆さんのパン屋経営に少しでも役に立てられば幸いです。
人手不足にどう立ち向かう?
「パン業界でも深刻化する人手不足。
特に小規模店では、少ない人数で日々の仕込みから販売までをこなす必要があり、現場は常に時間との戦いです。具体的な改善事例から、人手不足時代を乗り切るヒントを探ります。

現場が工夫で乗り越える人手不足時代
「今、人手は足りていますか?」という問いに、ほとんどのパン屋が「足りていない」と答えるのが現状です。
パン業界はもともと早朝からの仕込みや力仕事が多く、長時間労働になりがち。
そこに少子高齢化、人材の流動化、若手の定着難といった複数の課題が重なり、「そもそも採用ができない」「採用しても続かない」という状況に直面しています。
では、人が増えるまで手をこまねいて待つしかないのか。
実際には、工夫とアイデアでこの問題を乗り越えている店舗もあります。
たとえば、ある店舗では「時間のかかる原料を扱いやすいものに変更」したことで、仕込みにかかる時間を大幅にカット。
さらに、「長時間発酵が必要な生地」をやめ、短時間で仕上がるレシピに切り替えることで、作業時間の短縮とオペレーションの安定化を実現しています。
重要なのは、「材料の見直しで作業工程を減らす」という視点。
手間のかかる工程をひとつずつ見直し、負担の少ない作業に変えていくことが、結果的に人手不足でも回る店への近道となります。
人手不足の時代には、固定観念を打ち破る工夫と柔軟な発想が、何よりの武器になります。
お店の商品のクオリティをキープしながらも、普段のルーティンを組み直してみましょう。
「待っているだけじゃ来ない」パンプキンが仕掛ける採用戦略

今の時代募集をかけても、なかなか求人は来ないです。
かつては専門学校からの紹介で新卒採用ができていましたが、学生の数自体が減少し、従来の方法だけでは人材確保が難しくなって来ています。
そこで「待ちの姿勢から攻めの姿勢への転換」を考えていて、求人の内容を見直したり、自社の魅力を伝えるブランディングムービーを制作したりと、お店側から発信することで、店の魅力を外に伝える取り組みを始めています。
給料を急に上げるのは難しい。でも、自分たちの魅力をどう伝えるかは工夫ができます。
また、地域貢献活動にも力を入れ、「地域に根ざした店」としての認知を高め、関心を持ってもらうようにしています。
さらに今年は、外国人労働者の採用にも初挑戦します。
今できることから着実に取り組む事が大切だと考えています。
食パンの販売価格はいくら?
食パン1 斤の価格、売れ行き、そして売るための工夫には、店舗ごとに違いがある。
では、実際にはどんな価格帯が売れているのか?
首都圏と地方で傾向は異なるのか?
パン屋さんへのアンケート調査から、食パン販売のリアルを読み解きます。

351円〜400円が最多 首都圏と地方の価格差はあまりない
職人のホンネでの調査では、「食パン1斤あたりの価格帯」と「売れ行き」の関係性が見えてきました。最も多かった価格帯は「351円〜400円」で全体の約28%。
次いで「300円以下」「301円〜350円」と続き、400円以下の価格で販売をするのが主流であることが分かります。
ほとんどのパン屋さんが売れ行きは普通か売れていると回答しており、安定しているように思えます。
回答のうち15%程の店舗は451円以上の価格で販売しており、売れていないと答えたのは1店舗のみだった事から、高価格帯で販売しても質や価値が伝われば、お客さんには手に取ってもらえると考えられます。
またデータ回答者の都道府県をもとに「首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)」と「その他地域」に分類して分析したところ、平均販売価格は首都圏が約372円、その他地域が約398円と、首都圏の方が価格を抑えている傾向が見られました。
都市部では競合が多く、価格を抑えた戦略が求められているのかもしれません。
工夫についての自由記述では、「国産小麦」「湯種製法」「天然塩」など、素材や製法にこだわる声があがり、複数の種類を販売しているという回答も多くありました。
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