売れると思ったのに…現場が語るリアルな「失敗例」

「これは絶対にイケる!」
そう思って作った新作パンが、予想に反してまったく売れなかった――。
パン屋の現場には、そんな“苦い思い出”が少なからず存在します。
今回は、パン屋や菓子店を営むオーナーやスタッフに「売れると思ったけど売れなかった商品」についてアンケートを実施。
その結果から見えてきた、“売れない理由の傾向”=5つのポイントを紹介します。

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1.客層とズレたコンセプト
おしゃれすぎる組み合わせのパンなどは、個性的で魅力的なアイデアが逆に“引かれてしまった”という声が多数ありました。
「田舎なのでとがりすぎた商品が売れなかった」
「高齢者が多く、挑戦的な商品は敬遠されがち」という声も。
客層の年齢や志向に合っているか? をあらためて見直すことが重要です。
特にローカルなエリアでは「馴染みやすさ」や「安心感」が購入の決め手になるケースが多く、個性的すぎる商品は慎重に導入する必要があります。
2.価格が高すぎた
「他のサンドイッチに比べて、値段が高めだったため、作る数を減らした」との回答も。
食材の高騰や原価意識の高さから、どうしても価格が上がりがちな昨今。
ですが、価格と価値のバランスが取れていないと、お客様の手は伸びません。
値付けに加えて、魅力を伝えるポップや試食などの販促もセットで考えたいところです。
3.サイズや形が食べにくそうだった

高齢者や小さなお子さんを連れた方などにとって、「食べやすさ」は重要な要素。
形状やサイズが“売れない原因”になることも少なくありません。
“つかみやすい形状”や“シェアしやすいサイズ感”に工夫が見られる商品ほど、売れ行きも良好な傾向にあります。
4.売り場での伝え方が不十分だった
良い商品でも、その魅力が伝わらなければ、見向きもされません。
なぜこのパンを作ったのか?どうやって食べてほしいのか?
お客様との対話ツールとしてのポップや写真、陳列の見せ方は、売上を左右する大きな要素です。
5.タイミングと売り場構成の問題

「売れると思っていたが、季節や時間帯が合っていなかった」との分析も。
例えば、夏にこってり系のパンや、朝イチにスイーツ系を多く並べるなど、需要のピークと提供のタイミングがズレていると、せっかくの商品も埋もれてしまいます。
売場全体のバランスや時間帯に合わせた商品展開を意識することが、「売れ残り防止」に直結します。
まとめ
今回のアンケートでは、約96%の店舗が「売れなかった商品」を経験しているという結果が出ました。
しかし、そこで終わるのではなく、なぜ売れなかったのかを検証することで、次のヒット商品につながるヒントが見つかるはずです。
「うまくいかなかった理由」こそが、パン屋としての“次の一手”を考える最高の教材になるのではないでしょうか。
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