ジャムパン

「ジャムパン」と聞くと、素朴でどこか懐かしい味わいを思い浮かべる方が多いでしょう。
クリームパンやアンパンと並び、日本の菓子パン文化を代表する存在となっています。
本記事では、ジャムパンの起源と歴史、そしてシェフたちにも新たな発見があるような雑学を紹介します!
ジャムパンの起源と歴史

ジャムパンは、1900年(明治33年)に銀座の老舗「木村屋總本店」で誕生しました。
当時、木村屋の三代目・木村儀四郎氏が、ビスケットにジャムを挟んだお菓子から着想を得て、パンにジャムを詰めるアイデアを思いついたとされています。
最初に使用されたジャムは杏子(あんず)で、現在でも「杏子パン」として販売されています。
このジャムパンは、アンパンの成功に続き、フルーティーな味わいの菓子パンとして多くの人々に受け入れられ、広がっていきました。
ジャムパンの製法と特徴

ジャムパンの特徴は、中に詰められたジャムの選び方や製法にあります。
初期のジャムパンは、シンプルなイチゴジャムが定番でしたが、時代とともに変化し、現在ではブルーベリーやオレンジ、さらにはカスタードと組み合わせたものまで登場しています。
パン生地はしっとりとしたものが主流ですが、外側をサクッと焼き上げるバリエーションも人気。
さらに、ジャムの充填方法にも職人の技術が光り、パンのどこをかじってもジャムが均等に行き渡るよう工夫されています。
また、焼成時にジャムが流れ出ないよう、ジャムを煮詰めて水分を飛ばしたり、コーンスターチでとろみを付けたりする工夫もされています。
懐かしの給食ジャムパン!~昭和から令和へ~

実はジャムパンは、昭和の時代には学校給食にも登場し、全国で食べられる定番パンの一つとして根付いていました。
給食のジャムパンは、子どもたちに人気があり、「ジャムが多いと当たり!」というちょっとした楽しみも。
さらに、ジャムをパン生地に練り込むことで、よりフルーティーな味わいを生み出す技術も研究されており、進化が続いています。
また、近年では粒状のジャム「つぶジャム」を使用したパンも登場し、生地に混ぜて焼くと、かたい粒からやわらかいジャム状に変化する新しい食感が楽しめます。
サクッとまとめ!
ジャムパンは、素朴に見えながらも長い歴史があり、時代とともに進化を続ける魅力的な存在です。
学校給食の思い出から最新の技術を活かした新しい食感まで、その変遷はまさに日本の食文化の歩みと共にあります。
この記事を通じて、パン業界の皆様にジャムパンの魅力を再発見し、新たなインスピレーションを得ていただければ幸いです!