今すぐベイクポートアプリをダウンロード

カフェスペース併設のメリット・デメリットを徹底比較

カフェスペース併設のメリット・デメリットを徹底比較

「カフェスペースを作れば、客単価が上がる?」
「でも回転率や人手の問題が気になる…」
ベーカリーにカフェスペースを併設する動きは全国的に増えていますが、必ずしもすべての店に向いているわけではありません。
本記事では、カフェ併設のメリットとデメリットを現実的な視点で比較しながら、導入を検討する際のポイントをまとめます。

〈メリット1〉客単価の向上と滞在時間の確保が狙える

カフェスペースがあることで、パン+ドリンクというセット購入が定着しやすくなります。


• テイクアウトのみの場合の客単価 → 350~450円(パン1,2個)
• カフェ利用者の客単価 → 600〜900円(+コーヒー・スープなど)

また、「座って食べられる店」として認識されることで“昼食需要”や“お茶タイム需要”が増え、時間帯による売上の波を平準化する効果も。

〈メリット2〉ブランドイメージやファン化につながる

店内でパンをゆっくり楽しんでもらえる体験は、「このお店のパンって、やっぱり美味しい」と実感してもらう機会になります。

• SNSに写真が投稿されやすくなる(=無料の宣伝)
• パン+スープ、パン+スイーツなどの展開で“世界観”を伝えやすい
• 雨の日や暑い日でも「とりあえず寄れる」場所になる

カフェスペースがあること自体が「立ち寄る理由」になり、固定客の来店頻度が上がるきっかけになることもあります。

〈デメリット1〉回転率が下がり席数が“足かせ”になることも

イートインスペースは席数が限られるため、混雑時の回転率の悪化が課題になります。

• 長時間滞在されると、他の客が座れない
• 空いている時間帯は「空席が目立ち、損している感覚」になる
• 一部のお客様に対してスタッフの目が多く割かれる

とくに回転重視のテイクアウト比率が高い店では、カフェが負担になるケースも。

〈デメリット2〉運営コストとオペレーションが増える

カフェ併設にすると、以下のような運営コストと手間が発生します。

• ドリンク設備(エスプレッソマシン、洗浄機など)の導入・維持
• ホール業務(配膳・下膳・清掃)や備品管理の手間
• イートインスペースの清掃・感染症対策・ゴミ分別
• 専用スタッフが必要になる場合の人件費

結果として、「思ったより売上が伸びないのに、オペレーションが複雑になった」と後悔する店舗も。

結論:あなたの店にカフェは本当に必要?判断のための3つの視点

  1. あなたの客層に「座って食べたい」ニーズはあるか?
     → 主婦層・ファミリー層が多い/観光地に近い/滞在時間の長い客が多い など
  2. 自分たちのスタッフ数・設備で無理なく回せるか?
     → ワンオペ営業や少人数では、仕込みに支障が出るリスクも
  3. 「店の価値を高める要素」として活用できるか?
     → 世界観・ブランディング・写真映えの強化に役立つかどうか

これらを見極めたうえで、“イートインではなく、ベンチだけ置く”などの中間施策も選択肢に。

カフェ併設は、単なる「座席を増やす」話ではなく、“お客様との接点をどう深くするか”という戦略の一つです。

利益が出る仕組みと、店の世界観にフィットするかどうか──その両面から判断することが成功への近道です。

まずは「うちの店に通っているお客様は、どんな時間の使い方をしているのか」から観察してみませんか?

こちらの記事もおすすめ

この記事を書いたライター

株式会社グロ―アップ編集部
加納 麻衣

インタビュー相手の魅力を発見するのが得意。
「どんな人にも物語がある!」をモットーに丁寧に伝えていきます。
小説を書くことが趣味

この記事が気に入ったら
フォローしてね!