米粉パンはなぜ今注目されているのか?

書いて行きます!押忍!
みなさんいかがお過ごしでしょうか。編集部の中村です。
私の書く「パンにまつわるエトセトラ」ではパンに関することならなんでもOK!筆者が気になったことを自由にまとめてお届け!というコンセプトで記事を作成しております。
今回は米粉パンについて書いて行きたいと思います。
米粉パンの注目度
まずそもそもは下記記事から、パンシェルジュが選ぶ「次に流行るパン素材」
このPR TIMESに掲載された日販セグモ株式会社の調査によると、
2026年に流行が予想されるパン素材のトップは「米粉」でした。
パンシェルジュ検定合格者へのアンケートでは、パンを購入する際に最も重視するのは「素材(原材料)」であり、その中でも米粉が注目されています。理由としては、
・グルテンフリーで誰もが食べられる
・小麦よりも健康的な印象がある
・米粉ならではのもちもち食感が楽しめる
といった声が多く寄せられています。毎日食べるパンだからこそ、健康に気を遣いたいというニーズが高まっていることが分かります。
健康志向とグルテンフリー需要

消費者の間で「グルテンフリー」や「低糖質」への関心は高まっています。
ただし、グルテンフリーをうたうには米粉100%である必要があり、パン屋にとってはハードルが高めです。
そこで、現実的な導入としては小麦粉の一部を米粉に置き換える方法が注目されています。
国産回帰と食料安全保障

輸入小麦の価格高騰や円安リスクを背景に、国産米を使った米粉パンは「食料自給率向上」や「地域ブランド化」にもつながる食材として注目されています。
パン屋にとっても、地元産米粉を使うことでストーリー性を持たせやすく、差別化ポイントになります。
パン屋が感じる米粉の難しさ

米粉パンは魅力的ですが、現場では次のような課題があります:
製パン性の違い:グルテンがないため生地がまとまりにくく、膨らみや食感の調整が難しい。
食感・風味の課題:パサつきやすく、風味が弱いと感じる声も。保水性や弾力を改善する技術が必要。
価格の高さ:原料コストや製造工程の工夫が必要で、小麦パンより高価格になりがち。
機材・レシピ対応:既存の製パン機器やレシピをそのまま使えないケースが多く、導入ハードルがある。
現実的な導入アプローチ

「米粉パンを始めたいけれど、いきなり100%は難しい」という声に応える方法が、小麦粉の30%を米粉に置き換えるブレンドです。
メリット:もちもち食感を付与しつつ、グルテン不足による膨らみの低下を防げる。
ポイント:加水率を通常より5〜10%増やす(米粉は水分を吸収しやすい)
発酵時間をやや短めに調整
和素材(あんこ、きな粉)や惣菜との相性が良い
技術と解決策
近では、増粘剤なしで膨らむ製法や、保水性を高める専用米粉の開発が進んでいます。さらに、米粉パン専用のミックス粉やレシピ提案も増えており、導入のハードルは下がりつつあります。
まとめ
米粉パンは、単なる代替ではなく「選ばれるパン」へ進化する可能性を秘めています。
まずは30%ブレンドから始めて、もちもち食感を活かした商品提案をしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたからではないですが、最近は米粉パンを見かける機会が本当に増えているように感じています。
注目されている米粉パン。チェックしてみても良いのではないでしょうか。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。
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