ラッキーと麦田の3分でわかる開業マニュアル vol.224

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事業譲渡とは?

この記事を書いた専門家

株式会社グローアップ
石井 匠
信用金庫で8年間融資業務に従事
〇国家資格
・FP2級取得
・宅地建物取引士取得
・中小企業診断士勉強中
パン屋・ケーキ屋さん向けに「事業譲渡」について解説します。
事業譲渡とは、「お店の経営に必要な資産や運営権を、第三者にまとめて引き渡すこと」です。
パン屋・ケーキ屋さんに置き換えると、店舗物件・レシピ・設備・仕入れ先・スタッフの引継ぎなど、お店を続けるための“事業の中身”を買い手に渡すイメージです。
店舗ごと譲り受ける買い手にとっては、ゼロから開業するより大幅にリスクを抑えられるため、近年増えています。

1. 何を譲渡するのか?(対象となるもの)
パン屋やケーキ店では、以下のような項目が事業譲渡の対象になります。
厨房設備(オーブン、ミキサー、冷蔵庫など)
・店舗内装・什器
・レシピや商品構成
・ブランド名(店名)※条件による
・仕入れルートや顧客情報
・従業員の引き継ぎ
すべてを譲渡してもよいですし、設備と内装だけ、レシピだけ、といった形で部分的に譲渡することも可能です。
譲渡範囲は契約で自由に決められます。
2. 事業譲渡のメリット
■ 売り手のメリット
・閉店時に費用を抑えられる(原状回復工事を省略できる場合あり)
・設備を買い取ってもらえるため資金回収しやすい
・長年築いた味や運営ノウハウを残せる
・従業員の雇用を守りやすい
■ 買い手のメリット
・居抜きよりさらに“運営ごと”引き継げるため開業リスクが低い
・レシピやオペレーションが確立しているため、軌道に乗るのが早い
・地域で認知されたブランドをそのまま使える場合がある
3. 譲渡の進め方と注意点
【譲渡範囲を明確にする】
設備の状態、レシピの扱い、従業員の扱いなどは必ず文書化します。
【賃貸契約の引継ぎに注意】
物件オーナー(大家)の承諾が必要です。
これを後回しにすると、話が進んでも使えないことがあります。
【価格の決め方】
・設備の評価額
・営業権(のれん代)
・内装価値
などを基に決めます。パン屋・菓子店では300万〜1,000万円程度が一般的です。
【税務面の確認】
譲渡益に対する税金が発生するため、税理士や専門家に確認すると安心です。

まとめ
事業譲渡は、単なる居抜きと違い“お店の運営そのもの”を引き継ぐ仕組みです。これまで築いた価値を買い手に継いでもらえるため、パン屋さんやケーキ屋さんにとって非常に相性の良い方法と言えます。
「閉店を検討している」「お店を残したい」「事業を引き継いで開業したい」という双方にメリットがある選択肢として、ぜひ知っておきたい仕組みです。

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