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期待のこの店 機材探訪 vol.67 chill bakery & grit coffee

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店舗プロデュースという新たな挑戦を支える機械

株式会社NOAN 田村 秀亮さん

未経験の地域スタッフと共に地域に合わせた店作り

平日昼間も多くの人で賑わう、佐世保の昔ながらの商店街。
新鮮な海の幸が店前で売られ、どこか懐かしい市場の空気が流れるこの場所に、2025年春オープンしたのが「チルベーカリー」だ。

プロデュースを手がけたのは、福岡・糸島で人気を誇る「BoulangerieNOAN」の田村秀亮さん。
NOANでは素材感を最大限に引き出し、ハード系・高加水パンで“食を冒険するベーカリー”として知られてきた。

一方チルベーカリーは、地域の暮らしに寄り添うパン屋として、ハード系・高加水の技術をベースにしながらも、日常的に選ばれるパン、親しみやすさと食べやすさを意識して運営されている。

チルベーカリーは商店街の中という立地を活かし、「地域の食卓に自然と溶け込むパン屋」として、店名 “chill(くつろぐ)” が示す通り、気軽に立ち寄れる雰囲気が漂う。
製造現場でも、田村さんのプロデュースが機能している。
NOAN で培ったノウハウを、チルベーカリーの厨房に落とし込んだ。
パン職人の“勘”に頼らずとも、毎日同じクオリティを届けられる仕組みが整っている。

パンを通じて“地域の暮らしを豊かにする”ベーカリーとして、チルベーカリーは町の日常にそっと溶け込んでいる。
来年の6月にはチルベーカリーの2号店を福岡市早良区にオープン予定だ。職人が減っている中、多くのパン職人が希望を持てる店作りを目指す田村さんの勢いはとどまることを知らない。

「作業効率が上がることは、従業員を守ること」

自分が常駐しなくてもお店を任せる事の出来る機械たち。

コンド / CO2.1208 キューブ・エア / CBA5.0406

キューブ・エアは音も静かで使いやすく、本当に万能です。
チルベーカリーでは4台扱っています。
ハード系のパン以外は食パンも菓子パンも惣菜パンも全部キューブで焼いてます。
ちょっとした調理にも使えるし、小型のパンなら高加水でも十分に焼けます。

一方、コンドはスチームの量と蓄熱性がしっかりしていて、ハード系の焼き上がりがすごくいい。
窯伸びも良く、自分の製法に合っています。
上がキューブ、下がコンドの組み合わせは、女性スタッフでも扱いやすい高さになっているので、作業性も良いです。

スーパーシーター / SFE500

ペダルの操作が簡単で職人だけでなくアルバイトの女の子たちも使っています。
厚い生地でも伸ばすことができるので、一度に大量に仕込めますし、大きな生地も対応でき、重宝しています。

マイティS50 / MS-50

非常に馬力があるのが特徴です。
前からそういう印象があって、故障もほとんどしません。
フックとボウルの隙間が少ないので、いい生地ができます。
高加水でハード系を作ることが多いので、ミキシングを長時間かけてもブレが出にくい。
強い機械じゃないと長時間持たないですから、マイティは本当に信頼しています。
サイズ的にも粉で最大12キロ仕込めるので、一度に大量に仕込んだ生地を冷凍保存しておくことができる。
1台でまとめて仕込めるのはありがたいですね。

ミニモルダー / MM-230SS

当店では食パンに使っています。ガス抜けも良くて、モーターも強い。故障しづらくて、安定した機械だと思います。
手で作業していた頃は30分かかっていたことが、今は5〜10分。しかも2人でやらなきゃいけなかったものが1人でできるようになりました。
これはすごく大きい変化です。

機械が「人を守る」 現場づくりへ

愛工舎の機械を意識したのは、杉窪シェフの影響でした。
焼き上がりの安定感がすごくて、自分の店でも使ってみたいと思ったのが最初です。
NOANでも長く愛工舎の機械を使ってきましたが、チルベーカリーを立ち上げる時も、当然のように愛工舎を選びました。
実際に導入してみたら、どんなスタッフが触ってもブレが出にくい。“これは現場を守る機械だな”と感じましたね。
今回は僕が現場に常駐しない分、スタッフが安定して作業できることを最優先に考えました。
スタッフの技量に差があっても、同じクオリティでパンが焼ける。結果的にお客さんにも安心してもらえるパンになると思っています。

今回のプロデュースを通して、改めて感じたのは、“いい機械があると若手が育つ”ということ。
チルベーカリーでも、経験の浅い子が1か月でしっかりパンを焼けるようになりました。
パン屋の仕事って、体力も時間もかかるけど、それでも続けられる環境を作っていきたい。そのためには、やっぱり機械が欠かせない。
愛工舎の機械は、僕にとって“人を守る相棒”みたいな存在ですね。

SHOP DATA

chill bakery & grit coffee
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●所在地:長崎県佐世保市戸尾町5-20
●立地:JR 佐世保駅から徒歩9分
●従業員:6人(製造3人) grit coffee 3人)
●客単価:1800円
●オーブン台数:5台
●ミキサー台数:1台
●パンの種類:約60種類(生地数8種)

製品に関するお問い合わせ

・株式会社愛工舎製作所
・埼玉県戸田市下戸田2-23-1

048-441-3366

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