
「どんな新商品を出そうか?」 「今年のいちご、ちょっと高いな…」 「でも、何か目玉がほしい」
そんなとき、“AI”が横から口を出してくれる── なんて時代が、本当に始まっています。
レシピを決めるのは、最後は自分。
でも、売れる組み合わせ・味の流行・コストまで計算してくれる“レシピの相棒”がいたら、面白くないですか?
仕込み量、価格、トレンド…パン職人の悩みを“AIが整理”する
最近では、「パン屋さん向けにチューニングされたAIレシピアプリ」が登場しています。
こうしたツールでは、以下のような使い方ができます:
🍞今ある材料で「何か作れない?」→ レシピ提案(コスト試算付き)
🍞「この商品、売れてる?」→ POSや販売数と連携し、傾向を可視化
🍞天気や曜日に応じた「おすすめ仕込み量」の提示
🍞「いちご×抹茶」など素材の組み合わせアイデアを即リストアップ
つまり、“直感”に頼っていたあの作業に、もう1人の冷静な頭脳を加えられるようになります。
実際にどう使ってる?あるパン屋の“AIとの使い分け”

ある個人ベーカリーでは、AIを「材料の無駄を減らすための道具」として導入しています。
たとえば──
🍞朝一番、売上履歴と天気から仕込み量をAIに提案させておく
🍞イベントや季節ごとに、AIが3〜5パターンの新商品案を出す
🍞値上げ前に材料コストに対して利益が出ているかを分析させる
もちろん最終判断は人間ですが、「誰かに一度、試算してもらえるとラク」「思ってもみなかった組み合わせに気づけた」という声が多く聞かれます。
「感性」と「データ」、両方あるからこそパンは進化する

AIが考えたレシピは、「売れそうなパン」「流行りに乗るパン」をロジックで導き出します。
でも、そこに“あなたの感性”が乗るからこそ、「うちの味」になるんです。
🤖AIが「いちご×ピスタチオのクリームパン」と言ったら
→ それを“あえてカンパーニュでやってみる”のは人間のセンス
🤖AIが「抹茶は今月売れにくい」と言ったら
→ それを“あえて和菓子風あんパン”で勝負するのも自由
AIは、“パンを一緒に考えるパートナー”であって、“上司”ではありません。
【まとめ】
AIを使ってパンを作ることに「感動」はないかもしれません。
でも、「こんな組み合わせ、ありかも!」という発見は、感性の幅を広げてくれます。
レシピ開発のスピードアップ、
仕込みミスの削減、
SNSで話題になるトレンドの先取り。
そういったことを、ひとつでもラクにしてくれる“道具”としてのAI。
小さなパン屋にも、静かに広がりはじめています。
【参考リンク】
Google Cloud:AIで焼き菓子レシピを提案する実験
https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai-machine-learning/baking-recipes-made-ai
AI Chef Pro:AIによるレシピ支援の可能性
https://blog.aichef.pro/ja/
日経クロステック:食品業界におけるAI活用事例
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01638/00005/
🍞 パン屋で使えそうな無料〜低コストAIツール一覧
レシピ開発・アイデア出し向け
ChatGPT(OpenAI)
料金:無料(Proは月20ドル)
できること: 材料を入力してレシピを提案/商品名アイデア/焼成時間の比較案など
備考: 「小麦粉、黒ごま、あんこで春向けのパンのアイデアを3つ出して」など自然な聞き方でOK
◾ QuickCreator – Bakery Blog Idea Generator
料金:無料
できること: 商品の特徴や季節性から、販売文案やレシピ説明文を自動生成