多品種展開のカギは「生地」にあり!

ベーカリーの経営において、どれだけ効率的においしいパンを作れるかは、生地の使い方が大きく関わってきます。
今回、「パンの種類と生地数は?」というアンケートを行い、結果を分析すると、多くのベーカリーが限られた種類の生地を工夫しながら多彩なパンを展開していることが分かりました。

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生地の種類とその活用状況

アンケートによると、生地の種類は「5〜10種類」と回答したパン屋が最も多く、次いで「10〜20種類」となっています。
一方で、「30種類以上」と答えたお店も一定数存在し、冷凍生地や仕入れ生地を活用するケースもありました。
興味深いのは、多くのベーカリーが「少ない生地で多くの種類を展開する工夫」をしている点です。
例えば、基本の食パン生地をアレンジして菓子パンやサンドイッチ用パンとして使用したり、フランスパン生地を活用してバリエーション豊かなハード系パンを展開する店舗が多く見られました。
ひとつの生地を「多用途展開」する方法

実際に成功しているベーカリーでは、1種類の生地を「複数のパン」に変化させる工夫が見られます。
【フランスパン生地の多用途展開】
・バゲット(そのまま焼成)
・カンパーニュ(発酵時間を調整し、ハード系に)
・フーガス(オリーブやベーコンを練り込み、アレンジ)
・ガーリックトースト(スライスして焼成、バターとニンニクで風味付け)
「一つの生地をどこまで応用できるか」を考えながら、新しい商品開発を行うことで、効率よく種類を増やせます。
冷凍生地や仕込み生地の賢い使い方

アンケートでは「冷凍生地を一部活用している」と回答したパン屋さんも目立ちました。
【冷凍生地の活用ポイント】
・朝の仕込み時間を短縮:早朝からの作業負担を軽減
・ロスを減らす:需要に応じて使えるので、無駄が出にくい
・安定した品質:一定の品質で提供できる
「自家製生地+冷凍生地」の組み合わせを活用することで、経営効率をアップさせている事例も多く見られました。
まとめ
アンケート結果をもとに、成功しているパン屋の生地活用術を紹介しました。
✅ 少ない生地で多彩なパンを展開する工夫がカギ
✅ 冷凍生地を適切に使い、作業負担を軽減
生地の使い方ひとつで、パン屋の可能性は大きく広がります。
今回のアンケートが、読者の皆様の店舗運営に役立てば幸いです!