ラッキーと麦田の3分でわかる開業マニュアル vol.228

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新商品を出すスパン

この記事を書いた専門家

株式会社グローアップ
石井 匠
信用金庫で8年間融資業務に従事
〇国家資格
・FP2級取得
・宅地建物取引士取得
・中小企業診断士勉強中
パン屋・ケーキ屋さん向けに「新商品を出すスパン」について解説します。
パン屋・ケーキ屋さんの売上を左右する大きな要素のひとつが「集客率」。
その集客率をもっと根本から理解するには、周辺人口(商圏人口)を知ることが欠かせません。
どんなに美味しい店でも、店の周りに住んでいる人の数が少なければ、売上の限界が決まってしまうからです。

1. パン屋の新商品ペースは“週1〜月2”が最適
パン屋では、日常的に来店するお客様が多く、毎週のように店頭の変化を求められます。
そのため、一般的な成功店では 週1〜月2回程度 のペースで新商品を出すことが多いです。
●理由
・毎週通うお客様が「変化」を感じられる
・SNS更新のネタが増える(特にインスタは“新作投稿”が強い)
・季節イベントにも対応しやすい
ただし「完全な新作」を毎週出す必要はなく、既存商品のアレンジ版や期間限定復刻でも十分です。
2. ケーキ屋は“月1〜季節ごと”のペースが主流
ケーキ屋はパン屋と違い、来店頻度が月1〜数ヶ月に1回のお客様も珍しくありません。
そのため、月1回 or 季節(3か月)ごとの新作投入が現実的です。
●理由
・開発に時間がかかる(原価・仕込み・見た目の調整が必要)
・1つの商品で写真映えを重視するため、頻繁に変えるとブランドがぶれる
・季節イベント(クリスマス・桃・いちご・シャインマスカット)が強いため季節ごとの切替が効果的
特にケーキ屋は「旬果材」に合わせた新作を組むだけで十分季節感が出ます。
3. 新商品が必要な理由
① リピート客の引き留め
パン屋は特に“飽き”が売上の敵。
いつ来ても新しい発見があると、お客様の来店ペースが保たれます。
② SNSでの露出強化
新作は拡散力が高く、写真投稿にも向いています。
③ ストーリーづくり
「今週は○○フェア」「今月は季節の○○パン特集」など、企画化すると集客効果が上がります。
4. 新作が多すぎると逆効果になることも
・仕込み負担が増える
・焼成計画が崩れる
・売れ筋の棚幅が狭くなる
・廃棄が増える
特にパン屋は“売れ筋をいかに守るか”が利益確保のカギ。
新商品は主力の補助役と考えるとバランスが取りやすくなります。

まとめ
☑パン屋:週1〜月2回の新商品が効果的
☑ケーキ屋:月1〜季節ごとが現実的
☑新商品は「飽きの防止」「SNS集客」「売場のストーリー化」に有効
☑出しすぎは負担・廃棄につながるため、バランスが大切
新作の目的は「数」ではなく お客様に変化を感じてもらうこと。
自店の規模や仕込み体制に合わせて、無理のないペースを作っていきましょう。

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