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卸売中心で安定経営!?店舗だけに頼らず利益を出すパン屋のかたち

卸売中心で安定経営!?店舗だけに頼らず利益を出すパン屋のかた

「毎日の接客に追われてヘトヘト…」「でも売上は頭打ち…」
そんなパン屋オーナーにいま注目されているのが、“製造特化型”という新たなスタイル。
店舗販売を最小限に抑え、業務用卸や委託販売を中心に売上を立てるスタイルです。
本記事では、製造特化型の基本から始め方、成功のコツまで、現場目線で解説します。

“製造特化型”とは?店舗を持たずに売上を立てるビジネスモデル

製造特化型とは、自分の店舗を持たず、製造したパンを他店舗や施設に卸す業態のこと。

下記のような販路が主になります:
• カフェやホテルへの業務用パン卸
• 道の駅やスーパーでの委託販売
• 百貨店や専門店での催事販売
• ECサイトや冷凍配送による通信販売

厨房設備さえあればスタートでき“立地に縛られない”“販売のプロと組める”という強みがあります。

製造特化のメリットは“安定性と効率性”にある

このモデルが注目される背景には、以下のような経営面での利点があります

• 店舗家賃・人件費の削減
→ 販売スタッフを抱えずに運営可能。固定費の大幅削減に直結。

• 毎日の開店準備・接客が不要
→ 仕込みと製造に集中でき、生活リズムも安定。

• 販路が複数持てる=リスク分散になる
→ 特定の店舗に依存せず、地域やジャンルをまたいで展開可能。

• 大量生産・冷凍対応による効率化
→ 商品をストックして安定供給できる体制も作りやすい。

特に「職人一人+アシスタント1名」など少人数で営むパン屋にとって、
“少ない人数で安定した売上を立てる”理想のモデルとなり得ます。

ただし要注意!製造特化型が抱える3つの落とし穴

メリットばかりではありません。
下記のようなリスクには十分な準備が必要です:

1.「売る人」がいないと成立しない
 → 委託先・取引先との関係構築と信頼維持が要。営業力も重要。

2. 単価が低くなりがち
 → 卸価格は基本的に安価。利益を出すには「回転」と「ロス削減」が鍵。

3. 衛生・品質管理が重要
 → 冷凍対応、配送手段、商品劣化など「現場外」の品質管理が求められる。

このように、“作れば売れる”モデルではないことを理解し、販路確保+生産体制+利益設計の三位一体が必要です。

始めるには?製造特化型導入のステップと販路づくり

実際にこのスタイルを始めるには、次のようなステップが現実的です:

  1. 厨房環境の整備(保健所許可+冷凍設備など)
  2. 販路候補へのアプローチ(地元カフェ・スーパー・道の駅など)
  3. 卸価格の設計とロット設定(例:1種類30個から)
  4. ラベル・表示・保管ルールの確認(法令遵守)
  5. 配送体制・納品スケジュールの確立

また、SNSや商談会での発信力も大切。
「どういうパンを、どんな人に届けたいのか」が明確になっていると、取引先とのマッチングがうまくいきます。

まとめ

“作る”に特化し、“売る”は人に任せる──。
製造特化型は、これからの時代の働き方にフィットした、ムリなく続けられるパン屋の形かもしれません。
「人手が足りない」「家賃が重い」「接客が苦手」そんな悩みを抱えているなら、一度このモデルを検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたライター

株式会社グロ―アップ編集部

加納 麻衣

インタビュー相手の魅力を発見するのが得意。

「どんな人にも物語がある!」をモットーに丁寧に伝えていきます。

小説を書くことが趣味


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