2020年は、未曾有の新型コロナウイルス感染拡大により、何かを手放したり、当たり前と思っていたことに意識を向けるなど、目の前の「いま」をみつめた方も多かったのではないだろうか。
新型コロナ感染症拡大前の2020年1月。広島市内にあるパン屋「boulangerie deRien(ブーランジュエリー・ドリアン)」(以下、ドリアン)を営む田村陽至(たむら ようじ)氏は、新型コロナ感染拡大よりも前に自身のライフスタイルを変えていた。田村氏は同年1月、お店の営業時間を短縮することを一大決心し、それまでの週6営業から週4営業に変更した。そして11月下旬には、広島市内と岡山県蒜山地区での2拠点生活を始め、家族や自分の時間も大切にする働き方を実現させた。