「伝えても響かない」後輩たちとのギャップ、どう向き合う?

パン屋・菓子店の現場で日々奮闘する皆さんにとって、「後輩や部下の指導」は避けて通れない課題です。
今回は、全国のパン職人や販売スタッフ25名に「正直イラッとした後輩くんたちのあれこれ?」というテーマで実施したアンケートをもとに、指導の難しさとその意義に迫ります。

アプリ限定「職人のホンネ」で回答を見てみよう

アプリ限定コンテンツ「職人のホンネ」
業界人同士でも聞きづらい
リアルな口コミやノウハウが覗ける
参加型コンテンツ

現場の“モヤモヤ”、一番多かったのは「勤務態度」
最も多かったイラっとポイントは、「勤務態度」に関するものでした。
中でも目立ったのが、報告・連絡の不足。
「失敗しても言わないで、他の人から聞いて発覚した」
「なぜそれを言わない?と思うことが何度もあった」
こうした“報告のなさ”は、チーム全体の信用や作業効率に大きく影響します。
また、指摘に対する態度にも不満が多く、
「注意したときにムッとした顔をしてふてくされた」
「自分がいるときといないときで態度が違いすぎて、やる気が見えない」
という“態度の悪さ”に悩む声も複数ありました。
「直らない」けど、「言わなかった」はもっと後悔
「注意したが改善されなかった」が最多(11名)で、次いで「特に口にはしなかった」(8名)という結果に。
注意したくても、「嫌われたくない」「空気が悪くなるのが怖い」といった心理が働きがちです。
一方で、「注意して改善された」は6名と少数派ながらも実在。
その共通点は「具体的な内容」を「感情を抑えて」伝えた点にあるようです。
「お金を出して購入して頂くのに、焼き色やホイロの違うパンを焼き上げても反省がなかった。そこで“自分が買いたいと思うパンを焼こう”と声をかけた」
“叱る”ではなく“育てる”方向に切り替えることで、関係性が良くなるケースもあるようです。
注意が伝わる・伝わらないは“言い方”次第?
効果的な注意の仕方にはいくつかポイントがあります。
【タイミングを見極める】
忙しいときではなく、落ち着いた時間に伝える
【感情ではなく行動にフォーカス】
「ムカついた」ではなく「私語が多くて手が止まっていたよ」など、客観的な表現で
【成功体験も伝える】
「あのとき対応が良かったよ」などポジティブなフィードバックも忘れずに
また、外部の参考情報ですが、厚生労働省がまとめた職場のコミュニケーション改善マニュアルによると、若手指導では“聞く力”も重視すべきとされています。
「なぜそれをしたのか?」という問いから始めるのも、良好な対話につながります。

まとめ
「伝えても直らないから…」と諦めたくなることもあるでしょう。
ですが、言わなければ、もっとズレていくのが現場のリアルです。
ひとつの注意が、本人の成長やチーム全体の雰囲気づくりにつながることもあります。
今日もまた、現場で一歩踏み出す先輩たちを応援しています!
▼このホンネ記事もオススメ!
