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広がるグルテンフリーパン需要の現実

広がるグルテンフリーパン需要の現実

グルテンフリー=健康志向のニッチ市場――そう思っていませんか?
いま、米粉や豆粉を使った“グルテンを含まないパン”の市場が確実に広がり、パン業界にも変化の波が押し寄せています。
健康を意識する若年層、食物アレルギー対応、さらにインバウンド需要。
「うちは関係ない」と思っていたパン屋さんにこそ、見てほしい“数字と動き”があります。

グルテンフリーのパン屋さん

市場規模は10年で2倍──“選ばれるパン”の定義が変わる

グルテンフリーの食品を食べる笑顔の男性

民間調査会社IMARCによると、日本のグルテンフリー食品・飲料市場は2024年に約817億円規模に達し、2033年にはおよそ1,513億円まで拡大する見込みとされています(出典:IMARC Group)。
これは主に以下の3つの理由によるものです。

健康意識の高まり(特に30~40代女性)

セリアック病やグルテン不耐症への対応ニーズ

訪日外国人(特に欧米圏)からのグルテンフリー対応要望

特にコロナ禍を経て「体にやさしいものを選ぶ」志向が定着した今、日常の食卓に“グルテンを含まないパン”が選ばれるシーンは、想像以上に増えています。

今までの“米粉”のイメージはもう古い!?製粉技術でここまで変わった

グルテンフリーのパンを製造する職人

従来の米粉パンといえば、「モチモチすぎてパンというより餅」「膨らまない」「高い」という課題がありました。
しかし今では、国産米粉の粒度を調整できる製粉技術の進歩や、パン専用米粉の開発が進んだことで、食感・風味ともに小麦パンに近づいた製品も登場しています。

農林水産省の「米粉利用拡大プロジェクト」でも、ベーカリー向けの活用レシピや業務用パンミックスの開発が進行中(出典:農水省公式ページ)。
また、タピオカ粉やソルガム粉など、食感を調整する副原料の併用によって、グルテンフリーでもハード系・食パン・菓子パンなど多様なラインナップが実現できるようになっています。

「アレルギー対応」は、集客と信頼の武器になる

グルテンフリーのパンを食べる笑顔の親子

セリアック病(グルテン不耐症)や小麦アレルギーは、欧米では広く知られており、観光客の中には「パン屋に行けない」と感じている人も少なくありません。

2023年には、ヴィーガン・グルテンフリー対応のベーカリーやカフェが東京や京都で相次いでオープンし、SNSや外国人向けメディアで高評価を得ています(例:PR TIMES記事)。

つまり、“一部の人だけ”の対応ではなく、パン屋のファン層を増やすための重要な“選択肢”になりつつあるのです。

グルテンフリー食材を選ぶ買い物客

「うちは昔ながらのパンで勝負したい」――その誇りを守るのはとても大切です。
けれど、もし厨房の一角やイベント用商品で「グルテンフリーパン」という選択肢を用意できたら、
それは確実に“新しいお客様”とつながるチャンスになるはずです。

いまパン業界は、「小麦だけじゃない時代」への入り口に立っています。

【参照元URL一覧】
IMARC Group(日本のグルテンフリー市場予測)

農林水産省:米粉利用拡大プロジェクト

PR TIMES(アレルギー・ヴィーガン対応パン事例)

東京アップデート(米粉の技術進歩)

広がるグルテンフリーパン需要の現実

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