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“国産回帰”の主役になるか?注目集まる米粉パンの可能性

“国産回帰”の主役になるか?注目集まる米粉パンの可能性

原材料の価格高騰と輸入依存のリスク──そんな不安定な時代のなか、国産の米を使った「米粉パン」に注目が集まっています。アレルギー対応やグルテンフリー需要の拡大とともに、政府や自治体も米粉パンの普及に本腰を入れ始めました。今、パン業界は“脱・小麦”という新たなフェーズに入ろうとしています。

「小麦じゃないパン」が当たり前になる日は来る?

パン

米粉パン、と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?「もちもち」「ヘルシー」「でも高い」──そんな印象が先行しがちなこのジャンル。しかし今、状況は確実に変わりつつあります。

ウクライナ危機を背景とした小麦価格の高騰。さらには円安の進行で、輸入小麦への依存度の高さが経営リスクとして浮かび上がっています。
こうした中で“国産の米”を活かす動きが各地で加速しているのです。

国も動いた!農水省が支援する「米粉シフト」

稲穂

農林水産省は、米粉の利用を広げるための具体的な支援策を複数スタートさせています。たとえば「米粉商品開発等支援対策事業」では、製パン機器や広告費まで補助されるなど、本気度の高さがうかがえます。

他にも、米粉製品の製造能力を高めるための設備支援や、国産米を使った新製品の販路開拓のバックアップも。
単なる「一時的な代替品」ではなく、将来的な主力として育てていく戦略が見え隠れします。

参考:農林水産省「米粉利用拡大事業」

https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/komeko/r04_12/R4_12.html

地域で育つ、米粉パンの新たな“物語”

お米

自治体レベルでも動きは活発です。たとえば東京都では、「TOKYO JAPAN」キャンペーンを立ち上げ、都内のパン屋で米粉パンの販売を推進。米粉使用量の基準を設けた上で支援を行い、小麦に代わる主原料としての地位を広げようとしています。

また、長野県では「生米粉のパンスイーツラボ」が、グルテンフリー専門のOEM開発拠点として始動。アレルギー対応や健康志向にもマッチする商品を生み出しています。

こうした動きは、パンという日常的な食文化に地域と物語性を持たせ、ブランド価値の創出にもつながっています。

参考:
・東京都「TOKYO JAPAN」事業
・長野「生米粉のパンスイーツラボ」

グルテンフリーだけじゃない、“食”の多様性に対応

パン

米粉パンは、単に「小麦の代替」ではありません。
グルテンフリー志向、アレルギー対応、栄養価のコントロール──現代の多様なニーズに応える柔軟性を持っています。

ただし一方で、コストの高さや風味・食感の個性など、課題もあります。米粉の製粉技術や焼成ノウハウの蓄積が進めば、より広い層への普及も期待できるでしょう。

参考:
・佐倉市の米粉普及活動
・グルテンフリー製パン教室ブログ

価格高騰が続く小麦に頼りすぎない経営構造をどう築くか──その答えのひとつが、米粉パンにあるのかもしれません。
国が支援し、地域が動き、ベーカリーが挑戦する。米粉パンは「ピンチの代替品」ではなく、今や「未来を支えるもうひとつのパン」になり得る存在です。

参照

【農林水産省】令和4年度米粉の利用拡大支援対策事業

【東京都産業労働局】TOKYO JAPANキャンペーンを実施しています!

【YOSOMON】 募集終了 自治体等連携プログラム・NAGA KNOCK! 【NAGA KNOCK!】長野県で米粉のパン・スイーツの製造・販売する社長の右腕募集!販売戦略立案業務やローカルサプライチェーンの事業戦略立案業務

【千葉県佐倉市】米粉普及活動~米消費拡大に向けて~

“国産回帰”の主役になるか?注目集まる米粉パンの可能性

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